英単語を覚えようとしても、すぐに忘れてしまったり、中々記憶に定着しない単語があったりしませんか?
ひとつの単語を何十回、あるいは何百回とノートに書き殴っても、30分後には忘れてしまうこともあります。
実は英単語の覚え方にはコツがあります。また、人によって脳に定着させやすい方法が違うため、自分に合った勉強法を見つけることが大切です。
私は決して記憶力が良い方ではないのですが、今からご紹介する方法で覚えるようにしてから英単語が記憶に残るようになりました。参考になればうれしいです。
記憶に残る英単語の覚え方
視覚、聴覚、皮膚感覚+イマジネーションを使って脳に印象を残す
単語が脳に定着するかどうかは、その単語があなたの脳にどのくらい強く印象を残したかによります。
人間の五感のうち、次の三つの感覚+イマジネーション(想像力)をフルに活用して覚えましょう。
✔ 視覚・・・単語のイメージをイラストや写真で見る
✔ 聴覚・・・weblioなどで検索をして音声を聞いてみる
✔ 皮膚感覚・・・単語を書いてみる、何なら単語のイメージを体で表現してみてもOK
覚え方の例
先ほど説明した三つの感覚の使い方を具体的に説明しますね。
例として、「stride(大股で歩く)」という単語をあなたの脳に定着させたいと思います。
まず、こんなことをイメージしてみてください。
あなたは「Stride(ストライド)」という新ブランドの会社を立ち上げました。
ブランドのロゴのデザインを考えなくてはなりません。
視覚 | ・Googleの画像検索で「stride」を検索→イメージを掴む ・イメージを元に、文字をブランドのロゴっぽくデコって書いてみる (デザイナーになりきる) |
聴覚 | ・「stride」の音声(発音)を確認 ・口に出して言ってみる ・歌ってみてもいいよ |
皮膚感覚 | ・「stride」という文字を何度か書いてみる ・「Big strides」と言いながら大股で歩いてみる |
これを一日中、よく見えるところに貼り付けておきます。
私は小さなホワイトボードを冷蔵庫の前に貼っているのですが、そこに上のようなイラストを何個か書いて、冷蔵庫を開け閉めする度に見てました。
自社ブランドのロゴ(しかも自分がデザインしたもの)を忘れる人って中々いませんよね。
単語の一部を漢字にする
次にdensity(密度)という単語の覚え方です。
「田(デン)シティー」と覚え、田(デン)をいっぱい書くことで密度の高さをイメージしました。(スペルはdencityではなくdensityなので注意)
このように、自分で書いたヘンテコな絵と、スペルの一部に漢字を交えることで脳にインパクトを与えることができます。
漢字だけに限らず、数字や平仮名、カタカナを交えてもいいですね。
これはあくまで、単語を思い出す手助けをする方法です。正しい発音やスペルはきちんと覚えましょう。
語呂合わせで意味も一緒に覚える
毎回テンテコな絵を描いていられないよ、という方は単語の意味を含めた語呂合わせの文やダジャレで覚えるのもお勧めです。
単語(発音) | 意味 | 覚え方 |
allegiance(アリージャンス) | 忠誠 | 女王蟻に忠誠を誓う蟻じゃんす(アリージャンス) |
adjacent(アジェイセント) | 隣接した | あ、ジェイソンと隣の席だ(アジェイセント) |
incur(インカー) | (損失や罰金などを)受ける | 損失・罰金、受けてもいんかー?(インカー) |
anecdote(アネクドート) | 逸話 | 姉、工藤とデートした逸話(アネクドート) |
無理があってもダサくても何でもいいんです、自分がそれで覚えられるなら。
自分で良い語呂合わせが思いつかない人は、こちらの本がお勧めです。
単語を長期間、脳に定着させるには
完全に忘れる前に復習する
人間の脳には、情報を一時的な記憶として捕らえる「海馬(かいば)」と、長期的な記憶の保存ができる「記憶の壺」があります。
通常は海馬から記憶の壺へ記憶が移されるのですが、年を取ると海馬の働きが衰えるため、一度に捕らえられる記憶が少なくなったり、記憶の壺に移すことが難しくなります。
一度学習しただけでは記憶の壺に入りにくいため、海馬がまだ何とか記憶を捕らえているうちに復習をして、情報を記憶の壺に入れるお手伝いをしてあげることが大切です。
完全に忘れてからの復習は、新規の情報と何ら変わりません。つまり一からやり直しという事なので時間の無駄になってしまいます。
いったん記憶の壺に入れてしまえば、必要なときにいつでもその情報を取り出すことができますから、新しい単語を勉強してから1週間以内に、その単語を復習してみましょう。
よく使われる熟語やコロケーションを覚える
単語だけ覚えるよりも、熟語やコロケーションを覚えておくと実践で役に立ちます。
コロケーション・・・単語と単語の自然な組み合わせ、よく使われる組み合わせ
単語を覚えるだけでは学校の単語テストに合格できても、使い方が分からなかったり、リスニングやリーディングで正しい文脈を捉えられないことがあるからです。
「look(見る)」という単語を例に挙げてみましょう。
「look up」で「見上げる」という意味のほかに「調べる」「尊敬する」という意味で使われることもあります。
例: Look up at the sky! (空を見上げてみて!)
例: Let me look up your account. (あなたのアカウントをお調べします)
例: I really look up to him.(彼のことを本当に尊敬してるんだよね)
「look for」で「~を探す」、「look to do」で「~しようとする」という意味にもなります。
あなたがTOEIC受験のために英単語を覚えたいのであれば、なおさら熟語やコロケーションは覚えた方がいいですよ。
お勧めの本はこちらです。TOEICによく出てくる熟語、動詞+前置詞、コロケーション、定型表現、連語などが1冊で学べます。ビジネスで英語を使う人にも。
語源を知って単語のイメージを感覚で掴む
単語を辞書で調べる場合、書いてある日本語訳をそのまま覚えるのではなく、単語が持っているニュアンスを捉えることが大切です。
先にご紹介したようにgoogleでその単語を画像検索するのも一つの方法ですが、語源をチェックするという方法もあります。
例えば「multiple(多数の)」という単語の「multi-」の語源は、ラテン語の「maltus」が由来で「多くの」という意味です。
それが分かっていると、
multisector(多部門)、multipurpose(多目的)、multinational(他国籍)のように、そこから派生する言葉が覚えやすくなりますし、知らない単語だったとしても意味が想像しやすいです。
そのほかにも、複数の意味をもつ単語なんかは頭が混乱しがちですが、語源から大まかなニュアンスを掴めると、意外と共通点があることに気がつくことがありますよ~
語源が分かっている場合はたいてい辞書の最後の方に記載していますが、語源から単語のイメージに繋がらない(分かりにくい場合がある)ことがあります。
そんな時は無視して大丈夫です。チラッと語源を確認して、単語が持つニュアンスを掴むのに役立ちそうだと思った時だけ参考にして下さいね。
語源についてもっと詳しく知りたい方にはこちらの本がお勧めです。
例文は必ずチェック&アウトプット
覚えたいと思う単語が、実際に会話の中でどのように使われるかを例文でチェックします。
afford(~する余裕がある)の例文↓
I can’t afford to do that.
私にはそうする余裕がありません
例文をチェックしたら、実際に使われるシーンを想像してみます。
例えば友達から「一緒に乗馬を習おうよ」と言われ、やりたいけど金欠なので断るときなんかを想像してみます。
そして、声に出して「I can’t afford to do that.」と言ってみます。(感情を込めて言うのがポイント)
日常生活の中で英語を話す機会がある人は、実際の会話で使うことがいちばん脳に定着すると思います。
でもそんな人ばかりではないと思うので、こういった方法がおすすめです。
例文をたくさんチェックすることで、単語のもつニュアンスが掴め、幅広い意味あいを理解できるようになりますよ。
自分にとってベストな勉強法の見つけ方
男性脳と女性脳では記憶の仕方に特徴がある
一般的に男性は目で記憶し、女性は耳で記憶すると言われています。でも、男性だから男性脳で女性だから女性脳という訳ではありません。
実際私は女性ですが、どちらかというと耳からの情報よりも目からの情報の方が記憶に残りやすいので、あくまでもそういった傾向にあるということですね。偏りがなく、中立の人も多いと言われています。
男性脳タイプ(視覚優位で論理的) | 図解、チャートなど、全体のイメージを掴んで記憶するのが得意 |
女性脳タイプ(聴覚優位で感情的) | 映画のセリフ、印象に残った言葉などを記憶し再現するのが得意 |
ただ、自分が視覚優位なのか聴覚優位なのか、どちらもOKなのかを知っておくと、英単語の覚え方にも工夫がしやすいと思います。
勉強の仕方は同性から学んだ方がいい?!
これは完全に私の経験に基づいた主観なのですが、単語に限らず英語を勉強するにおいて「勉強法」は同性の方がお勧めしている方法を真似た方がいいと思っています。
さらに言うと、「この人、自分とタイプが似てるかも」と思った人がいいと思います。
ちなみに私は「ひたすら机に向かう詰め込みスパルタ型 & 参考書は1冊がボロボロになるまで!」は苦手です。これができるほど集中力ありませんし、すぐに飽きてしまうんです笑
ロジカルに学ぶよりも、イマジネーションを働かせて感覚的に身につけるタイプですね。子どもが自然に言語を身につける感覚と似ているかもしれません。
さいごに
記憶に残りやすい英単語の覚え方についてお伝えしました。
視覚・聴覚・皮膚感覚+想像力をフルに使い、日常会話の中でその単語が使われるシーンを想像するのがポイントです。
私のヘンテコな絵でいっぱいの勉強ノートを、私が死んだ後に誰かに見られるかと思うと恥ずかしいですが捨てられません。
勉強をがんばった証だし、思い入れがあるんですよね。
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